ユトランド半島の砂丘にぽつんと立つ『Rubjerg Knude Lighthouse』(ルビャオ・ クヌード灯台)は「ぽつんと」とか「ひっそりと」って言う単語がすごくよく似合う灯台。
そして実はこの灯台、最近までちょっと危機的な状況にありました。
というのも海岸浸食の影響により、2023年までには海に落ちてしまうと予測されていたんです。
この灯台が建てられたのは1900年。ところが早くからこの地域特有の北海による海岸浸食にさんざん悩まされ続けた結果、1968年には灯台としての役割を終えてしまいます。
その後は博物館やコーヒーショップとして利用されるも、2002年にはついに廃灯台となってしまいました。
もう使われていないし、このまま海に落ちゃうの!?なんて心配もありましたが、
2019年8月~10月に民族の大移動ならぬ、『灯台の大移動』で一命を取りとめたのです。
最寄りの駐車場から歩くこと15分、砂丘にやっと灯台の頭が見えてきます。
周りに見えるのは砂と海とこの灯台だた一つ。聞こえるのは波の音だけ。
2019年のお引越しで元々立っていた場所から内陸に向けて70m移動し、ひとまず海に落っこちるのを免れ、この位置でとりあえずは2060年頃まで一安心のようです。
海沿いの本来あった場所には建物の一部と思われるレンガが今も残っています。確かにこの位置じゃ今にも砂が流れて海に落ちそう・・・海沿いを歩く時はくれぐれも気を付けて!
ひっそりと立つ灯台とそのストーリーに魅了されるのはもちろんなんだけど、目の前に広がる北海のだだっ広さにも圧倒されます。まさに絶景スポット!
SkagenやAalborgまで来る機会があれば、ぜひ立ち寄ってみて下さいね。